老人ホームについて考える

老人ホームについて考える

Klub Japan 創立時に理事会では、老人ホーム構想の趣旨は、高齢者が安心して生活できる住宅環境、日本文化に接し、ささやかな和食があり、日本語で介護してもらえるホーム、そのような施設が出来ないだろうか、Klub Japanではそのために何が出来るか、考えてみようと話し合っていました。


当時はすでに存在していた老人ホームを訪問して話を聞いたり、新設の多様性老人ホームの見学会に参加して、話を聞き、日本人が入居した場合の対応などについても質問したりしました。あれから10年以上の年月が過ぎ、その間に、デンマークの老人ホームの状況は変わりました。


現在では、老人ホーム以外にも、ご夫婦で入居できる高齢者専用住宅とか、いくつかの高齢者専用の部屋が一つの建物に集まって、一つの地所に複数の棟がある、環境も高齢者に合わせた住みやすい場所など、様々な形のホームも作られています。


2024年度の統計から、日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳となりました。どんどん高齢化が進んでいます。もし私達が平均年齢を全うするとしたら、年金を受け取る年齢になってから、約14~20年間の高齢者生活があるということです。


私達は、健康で、社会に出て交わり、ある程度の経済的基盤があり、安心できる環境の中で自分の事は自分で出来る、そのような高齢者生活が営める間は安心して人生を楽しめますが、健康で元気なうちにこそ、将来の終の住処についてもじっくりと考える必要があります。


ある人は日本に帰って老後を送るつもり、ある人はデンマークの老人ホームに入るつもり、ある人は元気なうちに高齢者専用の住居に移るつもり、ある人はシェアハウスのような形の集団住居に住むことを考えている、等々。それぞれが考えている終の住処は様々です。


Klub Japan では、前回の交流の集いのテーマの一つに、「老人ホームについて考える」を取り上げました。次回の交流の集いのテーマには「終の住処について考える」を取り上げて、➀高齢者にとって役に立つ法律関係の情報を調べて紹介する、➁新しい形の老人ホームの紹介、➂日本での高齢者のための介護のお話の紹介などから一つか二つ選んで、紹介します。そして交流の集いの最後には毎回座談会を設け、参加者がお互いの意見を聞き、質問し、新知識の習得を通して、自分に適した終の住処について勉強していきます。


更に老人ホームについて考える時、Klub Japan では、ボランティア支援として、会員が老人ホームに入居した場合、どんなお手伝いが出来るか考えています。簡単な和食を持参して訪問、おしゃべりをするために老人ホームを訪問、等が今できそうな支援ではないかと、こうしたこともこれから老人ホーム構想の一環として取り上げ、これから会員の皆さんと話し合っていきたいと思っています。


                                  2024年9月

                                  Klub Japan